【原型製図】レディース原型作り(新文化式)

原型の引き方
原型の引き方

2000年頃にリニューアルした、新文化式原型の製図方法を解説していきます。

新原型を書くに当たり、こちらを参考にさせてもらいました。

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簡単にしか説明されてないので慣れてないと戸惑うと思います。
私もはじめて書いた時はぐったりしてしまいました。

参考に…というか新原型のことをきちんと知りたい方は、アイテム別基礎作図集という本をおススメします。

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1.採寸

原型を引く際に必要な採寸箇所は背丈、バスト、ウエストです。
その後補正がいるので他の箇所もこちらを参考に採寸しておいて下さい。

測ったバストを元にそれぞれの箇所の寸法を一覧表にしたもの(一部)を参考に原型を書いていきます。

各部寸法早見表

B寸法 身幅 A~BL 背幅 BL~B 胸幅 B/32 前襟ぐり幅 前襟ぐり深さ 胸ぐせダーツ 後ろ襟ぐり幅 後ろ肩ダーツ
82 47.0 20.5 17.7 24.7 16.5 2.6 6.8 7.3 18.0 7.0 1.8 0
83 47.5 20.6 17.8 24.9 16.6 2.6 6.9 7.4 18.3 7.1 1.8 0
84 48.0 20.7 17.9 25.1 16.7 2.6 6.9 7.4 18.5 7.1 1.8 0
85 48.5 20.8 18.0 25.3 16.8 2.7 6.9 7.4 18.8 7.1 1.9 0.1
86 49.0 20.9 18.2 25.5 17.0 2.7 7.0 7.5 19.0 7.2 1.9 0.1
87 49.5 21.0 18.3 25.7 17.1 2.7 7.0 7.5 19.3 7.2 1.9 0.1
88 50.0 21.0 18.4 25.9 17.2 2.8 7.1 7.6 19.5 7.3 2.0 0.1

2. 原型を書く前に

2.1 洋裁店などで売っているハトロン紙を使用します。
(なければコピー用紙などを使用してもOKですが、やりにくいです)
方眼ハトロン紙という線が入ったものがあるのでそちらを使用すると楽です。

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3.前身頃の製図

3.1 縦線を背丈の寸法分引きます。これが後ろ中心線になります。
後ろ中心線の一番上をA点とします。

3.2 横線を身幅(B/2+6)の寸法分引きます。縦横の交点をWLとします。

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3.3 A点から後ろ中心線上にB/12+13.7で計算した寸法を測ります。ここをBLとします。
BLから直角に水平線を引きます。これをBL線とします。

4.4 横線の右端から直角に線を引きます。この線が前中心線となります。
図のように長方形を書きます。

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3.5 BL線上に背幅(B/8+7.4)分の寸法を引きます。C点とします。

3.6 C点から直角に線を引きます。これが背幅線になります。

3.7 A点から直角に線を引き、【3.6】で引いた線と交差させ図のように長方形を書きます。

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3.8 A点から後ろ中心線上に8cmの箇所から背幅線に直角に線を引きます。
ここをD点とします。

図のように引いた線を2等分し、中央から背幅線側に1cm移動したポイントをE点とします。

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3.9 BL線の右端から上へ直角に、B/5+8.3の寸法を計算して引きます。
引いた線の一番上をB点とします。

3.10 BL線上に右から胸幅(B/8+6.2)の寸法を計算して引きます。
胸幅の寸法を2等分し、左へ0.7㎝移動したポイントをBPとします。

3.11 B点から【3.10】で計算した胸幅分を直角に引きます。

3.12 【3.10】と【3.11】で引いた線を結び長方形を書きます。ここを胸幅線とします。

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3.13 胸幅線からBL線上にB/32の寸法を計算し測ります。ここをF点とします。

F点を上へ直角に線を引き、D点とC点の間を2等分したポイントから下へ0.5cm移動したところから直角に線を引き、F点からのばした線と交差させます。ここをG点とします。

3.14 F点とC点を2等分したポイントから下へ直角に線を引きます。ここを脇線とします。

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3.15 前衿ぐりを書きます。B点からB/24+3.4(=◎)の寸法を計算します。ここをSNPとします。

3.16 ◎(B/24+3.4+0.5の寸法を計算し前中心線上に引き、長方形を書きます。
この長方形に対角線を引き、対角線上を3等分します。

SNPから3等分したポイントから図のように0.5㎝移動した所(案内点)を通り前衿ぐり線を引きます。
Dカーブルーラがあるとカーブがひきやすいです。

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3.17 SNPを基点として水平線に対して22°の前肩傾斜をとり、胸幅線から1.8cm延長して前肩線を引きます。この前肩線の先をSPとします。

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3.18 G点からBPまで線を引きます。

3.19 その線から(B/4-2.5)°の角度で胸ぐせダーツを引きます。

3.20 SPから胸幅線に接するように前袖ぐり線を引きます。

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バスト寸法が大きくなるにつれて胸ぐせダーツ量が増えます。
この場合ダーツを閉じると袖ぐり線が角ばるので、バスト90cm以上からは下図のような形でなめらかになるよう修整が必要になります。

3.21 F点と脇線の間を3等分します(▲)。
1/3+0.5(▲+0.5)cmをF点から45°の線上にとって案内線とし、そこを通ってG点から脇線までの袖ぐり線(底)を引きます。

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4. 後ろ身頃の製図

4.1 後ろ衿ぐり線を書きます。
A点から水平線上に◎+0.2後ろ衿ぐり幅)をとり、その1/3を直上した位置をSNPとし、後ろ衿ぐり線を引きます。

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4.2 SNPから水平線を引き、SNPを基点に水平線に対して18°の後ろ肩傾斜をとり、前肩線()に後ろ肩ダーツ分(B/32-0.8)を足した寸法を引きます。
この線を後ろ肩線とします。肩先をSPとします。

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4.3 E点から直角に線を引き、後ろ肩線と交差した点から1.5cm移動したポイントとE点を図のように引きます。
1.5cm移動したポイントから後ろ肩ダーツ分(B/32-0.8)の寸法を計算して引き同じくE点と結び後ろ肩ダーツを書きます。

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4.4 C点から45°の線上に▲+0.8cmをとって案内線とし、SPから背幅線に接し案内線を通って後ろ袖ぐり線を引きます。

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4.5 ウエストダーツを書きます。
各ダーツ量は、総ダーツ量に対する比率で計算します。
総ダーツ量は、身頃-(W/2+3)で計算します。

ウエストダーツ寸法早見表

総ダーツ量 f e d c b a
100% 7% 18% 35% 11% 15% 14%
9 0.6 1.6 3.1 1 1.4 1.3
10 0.7 1.8 3.5 1.1 1.5 1.4
11 0.8 2 3.9 1.2 1.6 1.5
12 0.8 2.2 4.2 1.3 1.8 1.7
12.5 0.9 2.3 4.3 1.3 1.9 1.8
13 0.9 2.3 4.6 1.4 2 1.8
14 1 2.5 4.9 1.5 2.1 2
15 1.1 2.7 5.2 1.6 2.3 2.1

ウエストダーツ製図箇所

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ダーツa:BPの下へ直角に線を引きます。これがダーツの中心線となります。
BPから2~3cm下へ移動した点から早見表の寸法分のダーツを書きます。

ダーツb:F点から1.5㎝前中心へ移動した点から中心線を引き、ダーツを書きます。

ダーツc:脇線を中心線とし、ダーツを書きます。

ダーツd:背幅線とG点の交点より1cm後ろ中心へ移動した点を中心線とし、ダーツを書きます。

ダーツe:E点から0.5cm後ろ中心へ移動した点を中心線とし、BL線と交差した点から2cm移動した点からダーツを書きます。

ダーツf:後ろ中心線を中心としダーツを書きます。

以上で身頃の製図は終了です。

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5.基本袖の製図

5.1 前身頃のダーツをたたみます。
前後SP(ショルダーポイント)から延長した線と脇線からの垂直線を結び、中点から脇線までの寸法を6等分します。

5/6の位置を袖山点、寸法を袖山の高さとします。

5.2 袖山点から袖丈寸法をとって線を引きます。

5.3 袖幅を決めます。
袖山点から【5.1】で測った袖山の高さ分を測り、そこから直角に袖幅案内線を引きます。
前AH寸法を測り、袖山点から袖幅案内線まで同寸法となるように引きます。
後ろAH寸法+1+★を計算し、袖山点から袖幅案内線まで引きます。

★はバストが85cm以上の場合に加算します。
85~89cmは+0.1cm、90~94cmは+0.2cm、95~99cmは+0.3cm

5.4 図のように袖ぐり線を引きます。
いせ分量は前後身頃AH寸法の5%前後のバランスは3:2にします。

①前後見頃AH寸法の○%(いせ分量)の計算方法
前後見頃AH寸法×x%(0.0x)=y (いせ分量5%の場合、前後見頃AH寸法×0.05)
②前後のバランスを3:2にする計算方法
・後ろのいせ分=(y÷5)×3
・前のいせ分=(y÷5)×2

5.5 前後袖幅をそれぞれ2等分して折り線を入れ、図のように合印を入れて完成です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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